2003年06月05日
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オンラインゲームへのクラッキングで可能なこととは?

Written By: 川俣 晶連絡先

 ハッキングで凶暴化したオンラインゲーム『シャドウベイン』という記事を読みました。内容は、これを読んで頂ければ分かる通りです。どうやら、さるオンラインゲームで悲惨なことが起きたようです。

 ここで気になることは2つあります。

 1つは、どのレベルで何が割り込まれたのか、という点です。どんなモンスターがどこに出現するかを決定するのは、どう考えてもクライアントPCの役割とは思えません。つまり、いくらクライアントPCとサーバPCとの通信を改竄したところで、それだけで実現できるとは思えないのです。ということは、サーバへの侵入と、その内部データの書き換えを許したとしか思えません。とすると、これはオンラインゲームの問題ではなく、よくあるサーバへの不正侵入の問題ということになります。このゲームでは、どんな対策を取っていたのでしょうか。

 もう1つは、「上級プレイヤーたちは、斧を振り回す凶暴なモンスターが初心者プレイヤーたちの手足をゆっくりとちょんぎっていくのを、恐怖におびえながら見つめていた。」と記述されている内容についてです。「手足をゆっくりとちょんぎって」というのは、プログラムの整合性を維持することの困難さということを考えると、侵入者が付け足したモーションではないような気がします。ということは、ゲームが元々持っているモーションに、そのような残虐な動作が含まれていると推測されます。それを考えると、そもそも、そのようなゲームが存在することの是非ということも考える必要があるのかもしれません。

 というわけで、この文章は結論無しです。

 最後に補足追加。ハッキングではなく、「クラッキング」では?という突っ込みをもらってますが、原記事は「ハッキング」と表記しています。この記事そのものの見出しは、「クラッキング」に直しました。そのうちに、言葉の問題についても書きましょう。